今、国内外において、環境にやさしく埋蔵量も豊富なガスエネルギーが注目を浴びています。
それに伴い、安全性が高く快適なガス機器の需要が高くなっています。
近年、国内では「オール電化の勢いが強い」という見方が強くなっています。 「ガス機器はなくなるのか?」「ガス機器の市場は縮小する一方では…?」もしかしたら、ガス機器業界に対してこのようなイメージを持つ方が多いかもしれません。しかし現実は違います。たとえば近年におけるIHとガスコンロの年間販売台数。IHは約70万台。ガスコンロは約280万台。今後もガスコンロは、世の中から必要とされ続けていくでしょう。これからの時代は「ガスと電気、どちらが勝つか」ではなく「ガスと電気、どう共存するか」なのです。
国内のガス機器市場の規模は約2900億円(2021年)。その規模だけでも特徴的なのですが、他にも特筆すべき点が多数あります。たとえば業界を構成する企業の数。他業界と比較すると非常に少なく、しかも海外企業の参入はありません。これは、日本のガス機器に求められる安全基準が高く、参入が難しいことから。そして、売上の8割が買い替えによるもの。安定したニーズが見込まれています。しかも近年は電気からガスへのエネルギー転換が追い風となり、市場は拡大傾向。攻め込むことができる市場が尽きることはありません。
海外にも市場は広がっています。たとえばお湯。実は海外において、お湯を当然のように使うことができるのはごくわずかの国と地域、という事実があります。新興国では給湯器が浸透しておらず、中にはお湯をつくるのにも一苦労、という国もあるとか。さらに言えば、アメリカやオーストラリアなどの先進国でも貯湯式のタンクが主流で、シャワーを浴びている途中でお湯が切れてしまう事態も多いと聞きます。それらの国にパロマの給湯器を普及させることができたら…そう考えると、海外には大きく飛躍する可能性が秘められています。これは給湯器に限らず、ガスコンロについても同様です。
パロマの歴史は100年以上。アメリカ・アジア・オセアニアなどにも拠点を持っています。しかし、どれだけ歴史を重ね、規模を拡大しても、お客様のそばに寄り添う姿勢は忘れません。国内80拠点にわたる営業所のネットワークを駆使して、お客様の意見を迅速にモノづくりに反映させる体制があります。この体制を活用し、常に変わり続けるニーズを捉え続けることで、着実に業績を伸ばしてきました。結果、国内で確固たる経営基盤を構築。海外で思い切った勝負ができる体制を確立しています。もちろん海外でも、お客様に寄り添い、その土地ごとのニーズを捉え、モノづくりに反映させる姿勢は貫いていきます。
不完全燃焼防止装置や調理油過熱防止装置など、現在のガス機器業界におけるスタンダードを多数産み出してきたパロマ。100年以上の歴史の中で培ってきた技術を駆使して、現在も画期的な技術を開発しています。熱燃焼効率95%という世界トップクラスの数字も、その象徴のひとつ。これらの技術を生み出すことができた背景にあるのは、社内で一貫してモノづくりを進める姿勢。製品を構成する小さな部品、そして生産設備もできるだけ社内でつくる。技術者が製品の企画から製造まで携わる。そんな姿勢が前述した独自の技術・製品を生み出してきました。